イタリアの名家で作られたドゥカティ
独特の洗練されたデザインが日本でも人気の「ドゥカティ(DUCATI)」ですが、こちらはイタリアの名門貴族によって作られた由緒あるメーカーです。
「ドゥカティ家」は古代ローマ帝国から存在している名門貴族でルネサンス期には既に優秀な人材を世の中に送り出してきたという歴史が記録されています。
そのドゥカティ家の当時の当主がブルーノ・ドゥカティとマルチェッロ・ドゥカティの兄弟で、二人は1926年にラジオ製造会社を設立します。
名門による会社というといかにも最初から大資本で開発をしていったところのように思えるかもしれませんが、ドゥカティの創業時はボローニャにある小さな研究室で社員2名と秘書1名というつつましいスタートをしています。
ラジオ製造会社は大きく発展をし、無線機以外にも多くの製品を作るようになりますが、大きな転換期となったのが第二次世界大戦後でした。
戦中の1944年には戦火により工場が破壊されるという被害も受けており、再スタートとなった1949年にはバイクの製造を開始します。
バイクメーカーとしては駆け出しのドゥカティでしたが、不屈の精神で復活をし「クッチョロ」という名前の4ストロークエンジンを搭載した自転車を開発することで人気商品となります。
大ヒット作となったのが1970年代初頭に開発をした吸排気バルブシステムの「デスモドローミック」を搭載した90°V型2気筒の「Lツイン」エンジンで、これが他社の4気筒エンジンを圧倒するパワー見せることになりました。
新モデルも発表されたことで注目が集まるパニガーレV4
ドゥカティには代表的な車種がいくつかありますが、とりわけ日本で知名度が高いのが「パニガーレ」です。
2019年には新モデルとなる「パニガーレV4」が発表となっており、今後も日本市場においてドゥカティが存在感を示していくということが感じられます。
この新型パニガーレV4に搭載されているのが「デスモセディチ・ストラダーレ」というエンジンで、こちらは先行してMotoGPで使用されたモデルの機能をそのまま市販向けにアレンジしたものとなっています。
さらに2018年にはLツインを搭載したパニガーレとして「1299パニガーレRファイナルエディション」が発売となっており、それまでドゥカティに乗ってきた人のみならず世界中のライダーに強烈なインパクトを与えました。
ドゥカティが日本で高い人気となっている理由はいくつかありますが、代表的なところを挙げると「デザイン性」と「トラクション感」があります。
デザイン性は欧州車両特有のものですが、同時に「トラクション感」というタイヤが路面を掴むときの感触をより実感することができるバイクとして評価をされています。
乗ってみると国産バイクとは全く違った躍動感があるバイクです。